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プロに聞く『鼻パッドとメガネの正しい選び方』(銀座グランパグラス店長:安江康世さん)【前編】

フランスを中心としたオシャレで可愛く個性的なヨーロピアンフレームを2000種類以上を取り揃えている、銀座の女性向けメガネ店「銀座グランパグラス」
今回、銀座グランパグラスの店長、安江康正さんに鼻パッドやお店のことについてインタビューさせてもらいました。

後編の記事はこちら

目次
鼻パッドで一番多いお悩みとは?
ーメガネはバランスと調整が命
鼻パッドの種類と形について
ー鼻パッドの2つのタイプ
ー素材選びの決め手は〇〇!?
メガネ選びは「メガネ」と」「顔」の形も大切

鼻パッドで一番多いお悩みとは?

ーいまお店に来られるお客さんの鼻パッドに対する悩みって、どんなお悩みが多いですか?

安江さん:一番は跡が残ることですね。もうそれに尽きると思います。痛いっていうのは10%もないと思います。

 

ーそうなんですね。ずれやすいとか、そういう悩みも聞いたりしますが。

安江さん:それもありますけど、痛みとずれやすいが1割ずつで、残り8割の方は跡が残るというところですね。色素沈着で黒くなってしまって。

 

ーわかります。その場合はどんなアドバイスされているんですか?

安江さん:跡が残るという方はだいたい縁のない軽いメガネを使われている方が多いのですが、それでもあまり解決しません。
なぜかというと、メガネ自体は軽いんですけど、横も軽くて、レンズが厚くなり、重くなります。

そうすると、前重心になってしまうので、ある程度横にも重さがあって、頭をぎゅっと締め付ける力がないと、前に落ちてしまいます。

メガネはバランスと調整が命

ーなるほど、新しい発見でした。軽ければいいってわけじゃないんですね。

安江さん:そうなんです。バランスと調整は命ですね。

 

ーあんまり痛くなるとか、跡がすごく付く場合は、横にもある程度重みがあった方が、鼻パッドにかかる負荷が少なくなるんですね。

安江さん:そうです、重さのバランスが取れます。
例えば、思いっきりテンプルを押すと前が浮きます。挟む力が強いと、耳の横辺りに重さが結構かかってくるので、鼻の部分が浮いてきて、負担が少なくなるというのもあります。

 

ーじゃあ、レンズが厚くなる人ほど、全体のバランスとテンプルの締付けが重要なんですね。

安江さん:はい。お顔の横幅に対するフレームのサイズが大切になってきますね。

小柄で顔がちっちゃい方、結構悩まれてる方が多いのですが、共通してメガネがやっぱり大きすぎるので、テンプルの部分の圧が足りなくて、ブカブカで下がってしまったり、跡がついてしまうことがすごく多いです。

 

ーなるほど、サイズもすごく大事ということですね。

安江さん:はい。そういった意味では、お顔が大きい方の方が、そういう悩みは少ないかもしれないですね。

鼻パッドの種類と形について

ー鼻パッドっていろんな種類がありますよね。シリコンだったり、金属だったり。それぞれの特徴や悩みに対して使い分けはあるのですか?

安江さん:はい、あります。ただ、バランスが本当に大切です。ただ軽ければいいって思われる方もどうしても多いのですが。

 

ーそれってメガネ屋さんの中では、共通した認識としてあるんですか?

安江さん:ちゃんとしたところであればあると思います。

 

ー反対に「これ軽くていいですよ」って勧めてこられるメガネ屋さんも多いと思うのですが。

安江さん:たとえば、大手のチェーン店は軽さで売っている商品が多いので、バランスについて言わないのか、店員さんによって認識がないかもわからないですけど。

ただ、調整がしっかりできるフレームを扱っている普通のメガネ屋さんであれば、自分で触っている内にそういうのがわかってくるんじゃないかと思います。

 

ーやっぱり経験豊富な方に、調整をお願いしたりするのがいいんですよね。

安江さん:そうですね。また、人によって癖とか考え方も全然違うので。

 

鼻パッドの2つのタイプ

ー鼻パッドだけつくっているメーカーもあるんですよね。

安江さん:ホームページにも写真が載っていますが、大きく2種類あります。

山型で鼻パッドがフレームと一体化している鼻盛りタイプと、クリングスタイプといって金具タイプの鼻パッドが独立しているものがあります。

クリングスタイプの方が曲げることができるので調整が効きます。
鼻盛りタイプは調整幅が少ないので見た目重視という感じです。

 

鼻盛りタイプの方が結構目立ちますよね。

安江さん:そうですね。やっぱりセルフレームに鼻盛りタイプを好まれる方が多いような気がします。
あと、メガネ屋としてはクリングスタイプがいいと思います。鼻にあたる部分の調整ができるので。

 

ーそうですよね。鼻盛りタイプでどうしても合わない場合は、鼻盛り部分を削ってクリングスタイプの鼻パッドに付け替えるのこともできるんですよね?

安江さん:はい、できます。

素材選びの決め手は〇〇!?

ー素材もシリコンだったり、ガラスや金属など、それぞれの特徴やこういう悩みにはこの素材が合うとかそういうものってあるんですか?

安江さん:難しいところです。柔らかいのがいいってよくネットの記事に書かれていますが、それは一概には言えないです。僕がいつも選ぶのに見ているのは、その人の“肌質”ですね。

 

例えば、ハードタイプというのはやっぱり表面がちょっとツルッとしています。同じプラスチックでも、硬いものとシリコンタイプと同じ樹脂でも滑りにくいものがあります。それはどうしても滑り落ちそうなときだけそれを使っています。

僕は結構このハードタイプを好んで使っているんですけど、こちらの方が肌への負担が少ない気がするんですね。

シリコンはペタってくっついて、化粧が落ちやすかったり、肌に噛みつきすぎてグッと押さえるので、跡が残りやすかったりします。少しハードタイプで、ある程度滑りがあり、幅がある方がいいと僕は思っています。

ガラスはちょっとウチでは扱ったことはないです。金属のタイプもさすがに当たりが硬いかなと思ってやっていないですね。一番使っているのは、このプラスチックの丸まっているものです。

メガネ選びは「メガネ」と「顔」の形も大切

ー丸まっているものを使っているのは理由があるんですか?

安江さん:カーブパッドと言って、どの面でも押さえることができます。

一般的なこの平べったいものは、なにかの拍子にずれたりしてしまいます。メガネってちゃんと調整しても、メガネ自体がどうしても一日の間にずれると思うので、肌に刺さったりすると、そこだけ跡が残ったりします。
でも、カーブパッドはどの面で当たっても側面も丸まっているので、負担が少ないと思います。

 

ーなるほど。素材だけじゃなくて形によっても結構違うんですね。

安江さん:はい。形も大切だと思います。
また、フレームが重くて大きいものの場合は、重さを分散するようにサイズの大きいものを使いますね。

例えば、鼻盛り用のパッドは一番高くしたいときに使います。高さによって全然違うんですよ。小さいフレームには小さいパッドもありますし。

 

ー鼻盛りタイプはクリングスタイプより大きい傾向があり跡が付きやすいので、個人的な好みはあると思うんですけど、私はクリングスタイプの方が好きなんですよね。

安江さん:それはもうメガネ屋としてはありがたいです。調整できるので。

 

ーフレームはすごくいいけど、この鼻盛りが合わない人も結構いらして。

特に鼻が細くて鼻筋が細い人とかは、鼻パッドが鼻にしっかり乗らず、ずれやすかったり跡が付きやすかったりしてしまうのですよね。なので、加工し直してもらったりするのをお勧めしたりしますね。

 

後編の記事はこちら

銀座の女性向け遠近両用メガネ店
「銀座グランパグラス」
https://www.grandpa-glass.jp/

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